美しい鐘状の山容を見せる焼岳は、山頂部でいまなお噴気を上げる北アルプス唯一の活火山である。
1915年(大正4年)6月の大噴火で噴出物が梓川(あずさがわ)を堰き止め、上高地で有名な大正池を出現させている。
21日早朝、6時に起床し、身支度をして親友のT宅へ向かい6時半には出発しました。
いつもなら、更埴ICか高速に乗って向かうが、今回は通称「48曲がり」と言う峠を越えて麻績村へ向かい、そこのICから松本に向けて走り出しました。
高速で約20分程で松本IC、そこから国道158号線で飛騨高山方面に向かいます。
これの先が結構な時間が掛かるコースで、途中で乗鞍方面や白骨温泉へも行かれますし、奈川渡ダムと言う大きなダムの堰堤が国道になっていたり、トンネルとトンネルの間に信号交差点がある大変な山岳道路です。
また、この時期ですので国道沿線の山々の紅葉は最高でしたので他県ナンバーのマイカーが多いこと。
さて、ここで北アルプスの玄関口、景勝地の上高地までの案内をご紹介しますと
上高地の玄関の釜トンネルから上部は、私の独身の頃は車で入れましたが、環境問題で車の規制がされており定期バスやタクシー以外は入れません。
一般車は、長野県側の沢渡(さわんど)で駐車して乗り換え、飛騨側は平湯での乗り換えになります。
今の時期は上高地の紅葉が真っ盛りで釜トンネルの交差点はバス、タクシー等で混んでいました。
今までは飛騨側へは、安房峠(あぼう)と言う山岳峠(海抜約1900m)を越さなければなりませんでした
この峠は、S字カーブの連続で大型バスにとっては泣かせの峠でしたが、最近に安房トンネル(有料)が開通して冬季でも簡単に信州とつながりました。
さて、我々の目的地へは幾つかのルートがありますが、一番楽して短時間で登れるコースを選びました。
それは、旧安房峠の第10Sカーブ付近からの登頂ルートです。
約10台程度の車が駐車出来る場所はありましたが、到着した9時の時点では満車!で、近所の道路脇へ駐車して登ることにしました。
楽して登れる!と言っても、最初から急坂の連続です。スタート地点の海抜は約1500mでしたので焼岳まで約900mも登るのですから大変な事は解りますが、ハーハーの連続でした。
登山道の脇には、たくましい木が沢山あのます。
こんな大きな石を抱えて生きている木!
約1時間半程で、焼岳らしい山が見える所まで来ました。(中ノ湯分岐)
やっぱり、噴気を上げているので、これが「焼岳」と実感しました。
これから噴気を上げている所まで、直登コース(一気に登る)となります。
最初は笹ヤブと雑木の登山道でしたが、段々と笹ヤブだけになり、そして小岩だけの登山道となり足場も悪くて大変でしたが、最高の青空と最高の景色で疲れも吹っ飛びました。
登山道脇にも紅葉が
そんな苦しい登山中に「穂高連山」が顔を出した。
登山道の脇には、高山植物の「白玉の木」が沢山ありました。
あまり実が沢山なっているので、ちょっと取って実を潰したら果汁が出ましたので、舐めて見たら
これが、甘いのです。結構イケました!でも果汁がとっても少ないのがイマイチです。
案外、沢山採ってジャムでもなんて考えました。丁度、白いクランベリーの様な物です。
分岐から約1時間20分程で、あの噴気の出ている鞍まで来ました。
まあ、近くには溶岩ドームがあり、今にも崩れそうでした。凄い迫力でした。
このドームの下が登山道になっています。見づらいですが人がいますね!
その左に大正時代の噴火口があり、友人Tの忠告を振り切って一人で噴火口を覗きに行きました。
約50m程と深い火口で多少の噴気が上がっていました。
この鞍から噴口の脇の登山道を横に登り、2455mの山頂となります。
噴口の近くへ行き写真を撮りました。
下から見ている時は、噴口が一カ所だけに見えましたが、ここまで来ると4カ所も噴気が出ていました。
徐々に噴気の立ち上がっている噴口へ近づき、活火山って凄いなーと実感しました。
やっとこさで、2445mの頂上へ到達!
真下に上高地が!
右下の赤い屋根が「帝国ホテル」です。
真正面に天下の穂高連峰が雲の間から顔を出したり出したりしていました。
その後ろにあの名峰の槍ヶ岳も同様に顔を!
その左に双六岳(すごろくだけ)、三俣蓮華(みつまたれんげ)が
そして、一番左に笠ヶ岳連峰が
例のごとく、登頂はお昼は過ぎていましたが、二人とも写真撮影に没頭しており、40分過ぎ頃に
お〜い!飯にしろや!!のかけ声で、やっと昼食になりました。
おにぎりを食べながらも、穂高や槍が雲から少しでも顔を出すとシャッターを切って切っていました。
雲も無くなり、右から明神岳南陵、主峰明神岳、前穂高岳と吊り尾根がクッキリと左の沢が岳沢となります。
この岳沢は穂高連峰への縦走に於いて上高地への下りに使用されますが、若き頃に私は逆コースをやりました。
海抜約1500mの上高地〜前穂3090mまで登り上げるので、当然に小屋へ着く前に暗くなり、たった一人で写真左上の吊り尾根でビバークをした経験があります。私に取っては思い出深い尾根です。
雲が切れた槍ヶ岳(海抜3190m)
槍が少し傾いているので、親友のTに聞いたら、やっぱり傾いているとの事でした。再発見!
雲が晴れて奥穂高岳のジャンダルムと言う岩ピークがハッキリと見えた。
焼岳って不思議な山です、頂上の直ぐ脇からも噴気が立ち上がり、時より風でこちらへ来ますと温泉に入っている様な硫黄の臭いがしましたが、そんなに強くなく(私が鼻オンチなのか?)、登頂者の中で騒ぐ人もいませんでした。
まあ、二人とも「好天気」と「好景色」の為か、なかなか下山しないでいましたが、何せ下らないと帰れないので、ヤダヤダ!下る事にしました。
また、焼山直下の下山中も景色の写真を撮り捲りました。
この時間(13時45分頃)になりましたら、雲も無くなり絶景でした。右下が上高地
1時間ほどで分岐まで下りましたので、「お〜い!3時のお茶にしろや!!」と声を掛けて、美味しいドリップコヒーを作り、親友のTが持って来た林檎を半分ずつ分け食べました。
3時頃に、こんな事をしている登山者は「俺達くらい」で後にも先にもいませんでした。
ようやく、安房峠の道路まで来ました。(15時58分)
駐車した峠からも、くっきりと穂高連峰が!!(晴れていると)
帰途に着く頃はあの青空が、何時の間に真っ暗になり松本市内では、ライトを点けて走りました。
途中で夕食。。
しかし松本のIC近くにはレストランが無いので隣の豊科(とよしな)IC周辺まで下道で行き、美味しいトンカツ屋で「ロースカツ定食」「ヒレカツ定食」を注文し、ご飯とキャベツのお代わりを貰い、お腹がパンパンの状態で帰宅しました。
最後まで見て頂き、有り難うございます。
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