この所、ヤマシャクヤクの植替に熱中! 改訂 2

私の趣味の 一つに ヤマシャクヤクの生育があります。

ヤマシャクヤクは、一般のシャクヤクの仲間ではありません。

文献では、ぼたん科に属します。 まぁ、山野草ですね。



私も、20数年前までは 山野草の世界は知りませんでした。

友人の T君は自宅に植えていた。 

ある時に 彼に連れられて山野草や巡りをした時に

一輪の白い花を咲かせたヤマシャクヤクの苗に出会う

確か、¥1.000円程度で 買い求めた。

毎年、咲くのを楽しみにしていましたが中々、そうはいかない。


山野草って、管理されたお店の環境下で肥料をもらい

元気に育ち、花を咲かせるのです。

そんな事を知らない人に買われて 庭に置かれても

毎年は、咲きません。 数年で 消えてしまいますね。


枯れては 買い! 枯れては買い!!

丁のいい カモだったのでしょうね!


そんな事をしている内に 近所の里山山野草巡りを始めたら

何と! ヤマシャクヤクを発見したのです。

( 北信の山 雑木林の中で )


ヤマシャクヤクって 山野草店の 世界だけと思っていたので

ビックリしましたし感動でしたね!

もちろん、この時は 白花でしたが。

そして 毎年、近隣の里山へ 

ヤマシャクヤクを探しに出掛ける様になりました。


そう、実際に生えている世界を見てくると

ヤマシャクヤクの生育する環境が判ります。

それからは、里山で あの辺りに 居るだろうと 目指し探すと

ありますね。 結構  近い里山の隠れた所に生き延びています。


毎年、その場所へ訪問し 「 おっ、生きていたね! 」

声を掛けています。  自然界でも可愛いですよ!



また、ヤマシャクヤク紅花がある事を知りました。

流石に、里山では 滅多に見られません。

2度だけ 可憐なピンク色をした花が咲いているのを見ましたが

翌年には、盗掘されたのか? 陰も形もありませんでした。



山野草店では、白花に比べて紅花は、格段の値段で販売されており

とてもじゃない程、無銭家には高値のヤマシャクヤクでした。


そして、昨今のネット環境下のオークション等で

ヤマシャクヤクの苗にタネが手に入る事に目覚めて 

丁度、今頃になるとタネを物色しては、買い求めています。


生物は、タネから始めると その産まれた環境下で育ちます。

だから、一般的に 山野草が育っている環境を知る事ですね。



それに目覚めてから 自宅の庭で生育活動が始まりました。


山野草って、タネから始めるのが一番です。

前年度に植えたタネが発芽をすると ワクワクですね!



ただ、咲くまでに時間がかかりますが 

自宅で発芽したので ここでの環境下で育ちますので 

それまでの過程も楽しみです。 

なかなか、通年の管理は難しいです。 本音!

根も大きく成り いつかは花を咲かせます。

現在、私の所では 紅花ヤマシャクヤクが3世代に突入しています。



そう、

ヤマシャクヤクって こんな山野草です。

白花は、タネを植えて 翌年に 8〜9割の確立で発芽します。


残りの2割〜1割は 翌年に発芽をします。



紅花

植える時期もありますが 

通常ですと 8〜9割が 2年目に発芽します。

そして、2割〜1割が 翌々年に発芽をします。


植物のタネって 自然界の法則で

翌年、又は翌々年に100%の発芽をしません。

もし、翌年に自然災害や火災等で消失したら その種は絶滅です。

でも、タネがあれば 種の全滅は、避けられるのです。


さて、ヤマシャクヤク達は 毎年、芽を出して光合成を行い

根に栄養を蓄えて 根も大きく成りますと


約5年辺りに 純白 もしくは、ピンク花 紅花を

咲かせてくれます。 但し、1茎に1輪だけです。



我が家で咲いたヤマシャクヤクを紹介します。
 

白花ヤマシャクヤク

4月の始め頃になると 花芽が膨らみ始める


開く寸前の頃


開花の始め頃


満開の頃


変種 尾花が白色




ピンク花ヤマシャクヤク

4月の末頃に 蕾殻が破れて


開花寸前


満開の頃



濃い紅花ヤマシャクヤク

4月の末頃に 蕾殻が破れて


開花寸前


満開の頃


中には、花びらは全開しないで 数日後に 落花してしまうものも

折角、咲いても 3〜5日間だけの命です。 



私は、このヤマシャクヤクが 信州の寒い冬を越して

温かく感じた頃に 芽を出し 雪が降っても頑張る姿や 

( 白いのは、雪です )


成長し花芽を出した頃、開花の寸前の頃

咲いている頃 などの様子が 楽しみです。



さて、今の時期は自宅のヤマシャクヤクのタネを採取したり

ネットで買い求めたタネを 植えつけています。


また、発泡スチロール箱にタネを植えて 2年目を経過した苗の

鉢上げを行っています。



ヤマシャクヤクのタネの様子を紹介します。

これが、ヤマシャクヤクのタネ袋です。


そして、熟してくると サヤが割れ始めます。


全部のサヤが割れる(この頃に採取)


中には、赤いニセタネと黒紫の本物のタネが見えますね


この黒紫タネを採取し植えます。

発芽の前年 秋頃に根が出始める



但し、受粉が行われないと 

タネはなくて 全て 赤い偽タネだけとなります。

これを植えても 発芽はしません。

一説に寄ると、この偽赤タネは 鳥に目立つらしいので

咲いた頃に、鳥がタネを食べに来るとか?!

そして、本物のタネを 撒き散らし 増えるとか!



では、日々、天気を様子を見ての作業を紹介します。


タネの植え付け編から

まずは、土作りです。

基本的な土として硬質鹿沼土(大粒、中粒、小粒)と

硬質赤玉土(同様な種類)を使います。

当地では、冬期に土が凍ってしまい、一般の安い土ですと

溶けたときに、細かな土になってしまうので硬質を使っています。


それに底石、エゾ砂、炭、市販の肥料(マグアンプ中粒)を少々、米殻等


今回は、一度使った発泡スチロール箱を使いました。

スチロール箱を使う利点は、

持てば、どこへでも移動出来るし、土が安定しているし(湿度等)

数年、これで 育生が可能である。(良い根になる)



植えるタネは、自宅で繁殖した紅花ヤマシャクヤクです。



これが、寝床となる発泡スチロール箱です。


新品の箱の場合は、ドライバー等を使って底に穴を開けます。


1.底に底石(鉢の底石と売られている中粒の軽石)を敷く


2.その底石の隙間にエゾ砂を入れる。(無くても良い)


3.自家製の割り箸で作った消し炭


4.その上に 基本土を入れる訳ですが その土作りについて

私は、プラの箱(舟箱)で土を作っています。 


小粒と中粒の赤玉を1:1で混ぜ合わせる。そこに小粒と中粒の鹿沼土

同様に、混ぜ合わせます。 この時に、多少の水を含ませます。

そこに、2握り程の米殻を土に混ぜます。


そして、一つまみの肥料(マグアンプ)を入れて混ぜ合わせます。


5.この土を発泡スチロール箱に 少しずつ入れて 3〜4cm程敷き詰める。


6.一度 全体にジョロ等で水を土に与えます。


充分与えて、底から排水される事を確認 

最初は、濁っているが 清水になるまで水を与える事

細かな砂を流す事と余った水を流す道を作ってやります。


7.ヤマシャクヤクのタネを この土の上にバラ蒔きます。



8.適度な間隔を作ります。 寄っているタネ別けてやる。


9.そして、さっき作った土をタネが隠れる程度入れます。


10.そして、また水を与えます。 


そうすると、見えてしまったタネがあるので 

タネを軽く押し込んでやります。


これで 植え込みは完了となりますが 私は、この箱を外に置くので


この箱の上に 私は、不織布で被い 雑草等のタネの侵入を防いでいます。




続いて、

発泡スチロール箱で育てたヤマシャクヤクの掘り出し

ここに植えたヤマシャクヤクは、会津小町と言う紅花です。

2015年の9月に 自宅で育てて無事に受粉しタネを


それを採取し 蒔いた物で 

今年で2年目の秋になります。


植えた箱が小さかったので、3年目ですと葉も増えてしまい

折角、箱植えしたのに混み合ってしまうのと

根が伸びてしまうので 今年に鉢上げをしました。


一般に、ヤマシャクヤクは 発芽の1年目は、葉っぱが2枚です。

3年目頃になると 3〜4枚になります。


まず、スチロール箱を 舟箱等の上で 逆さまにして 仕分けを

この時に、無理やりに 根や茎を引っ張らないで下さい。

か弱い根なので 切れてしまいます。

プロの方に 聞いたら 箱のまま水中に沈めて数時間後に

茎を引っ張ると 簡単に抜ける と言っていました。

今回は、その沈める箱や水がなかったので 逆さまにしました。


今頃になると 良い状態の苗は、未だ葉っぱがあります。


弱ったりした苗は、茎が枯れていて 根のみになります。


ヤマシャクヤクの根って 丁度、朝鮮人参の子供の様な根っこが

優良品の苗ほど、太い根と細根が沢山あります。


土から、抜いたら 素早く水に根を浸して下さい。

乾燥すると 細根は死んでしまいます。


良く見ると 今年の茎の元に 来年の芽があります。




次に、植え込み編 になりますが 

来年に 再度、植え替えるので こんな黒ビニ鉢を用意しました。

もう、2年〜3年育てるなら もう少し大きな黒ビニ鉢や植木鉢でも


1. 黒ビニ-ル鉢の底に 網板を置いて穴を塞ぐ



2. そこに大粒鹿沼土(中粒の軽石も可)を そして、小粒のエゾ砂を敷く




3 割り箸の炭を入れる。



4. これで一旦、水を流し込む



5. 土は、小粒の硬質鹿沼土1:小粒の硬質赤玉土1:米殻を一握り



それに、肥料(マグアンプ)を一握り混ぜ合わせる。



6. その土を黒ビニール鉢に1〜1.5cm程入れます。


7. そして、一旦 ジョロ水流で水を与えて、細かな砂を流します。



8. 水に浸して於いた苗を黒ビニール鉢に植え付けますが

まず、苗を仮置きして根が長かったら中心の土を掘り調節する。

苗を持ち、根の回りに土を入れて苗が中心に来る様にする。

( 根が片寄らない様に )


来年の芽が見えるか、見えない程度まで土を入れる。



こんな感じに 植えつけます。




最後に、もう一度 ジョロで水を与える( 下から流れて来るまで )


8 これで完成です。


タネを植えた発泡スチロール箱、植え替えた苗は、

直射日光の当たらない所に置きますが 

いずれも 箱の下に空間を持たせる事
( 水が流れる様に 溜まると根が腐る )



一般に自然界でのヤマシャクヤクが生息している所の土は

ガレ場で落ち葉等の腐葉土がある。 適度の湿気と水捌けの良い場所

野菜等を育てる様な土は、ダメです。

もし、そんな土でしたら鹿沼土を混ぜて水捌けを良くする事


私は、囲った場所(風の防止を)に置き、冬期は薄いワラを乗せています。

もちろん、雪が降っても そのままです。

冬を越して、3月頃になって日射しがある頃にワラを取り除きます。

春になって 発芽して 雪が積もったり 凍ったりしても

芽は枯れません。 案外、寒さには強いです。


3月 4月は、日光を好みます。 数日に1回程、軽く水を与える

5月になったら 寒冷紗を掛けて 日陰を作ってやります。

ヤマシャクヤクは、肥料が好きです。

植替の時、秋に根の回りに 春先に 花が咲いて散ったら



皆さんも、ヤマシャクヤクを育てて見ませんか?!



じゃあ、またネ!




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