杏の種について
ご存じの様に、杏の種の中身に白い実が入っています。
これを、杏仁(あんにん)と言います。
そう、杏仁豆腐 の名前の元です。
これは、漢方薬の杏仁です。
当地区では、大正~昭和の時代 庭の片隅に杏の木を植えました。
その頃の杏は、現在の様に生食用の杏でなく種を採るための杏でした。
それに、今の杏と違い 果肉が少ない果実、それに樹高が高くて
三脚でも無理なくらい。 近くには、長めの竹の棒が
そう、熟した杏が落ちて来るのを待ちますか、棒で叩き落とします。
その杏を 土に埋めたりして果肉を除きます。
そして、芋を洗う様に桶等に入れて、掻き回して、種の周りをきれいに
それから、網目の袋に入れて、軒下に吊します。
冬期に、富山から薬屋さんが来て、それを買い上げていた と
近所のおばあさんから聞いた事があります。
誰々さん家のお婆さんの種は、粒揃いで見た目も良く
他の宅より高く買い上げた とか!
その頃は、お婆さん達の現金収入となった とか!
所で、杏仁に話を戻しますが
薬の成分は、少し使うから薬なので 大量に摂取しますと
それは、毒になります。
あるリピーター様が、毎年 杏を購入して 加工して楽しんでいた。
でも、杏って 加工する時に 種が大量に出るね。
これは、勿体ない と 当然ですね。
そこで、種から 中身の杏仁を取りだして杏仁豆腐を作り
この作り方を確立しました。
そして、某ネットの料理レシピ コミニュティーウエブサイトに
しかしながら、待っても待っても 「 採用 」したと言うメールが届かない。
その内に、杏仁は 使い方により毒となるので 「 不採用 」 と
そして、食品安全委員会からの通達文書が添付され届きました。
その文献の一部を載せますと
欧州食品安全機関(EFSA)(日本の食品安全委員会にあたります)が
生の杏(アンズ)の仁(アプリコットカーネル)に関する
健康リスクについての意見書を公表しました。
生の杏の仁には「アミグダリン」という物質が含まれています。
これは咀嚼などによりシアン化物に分解されます。
このシアン化物は強い急性毒性を持っており、
肝障害、意識混濁、呼吸困難などを引き起こし、
時には死に至ることもあります。
1日何個の摂取でARfDを超えるか計算したところ、
小児では小さめの杏の仁1日1個でこの値を超え、
成人では小さめの杏の仁では1日3個までなら超えないものの、
大きめの杏の仁では半分摂取しなくても
これを超える可能性があるとしています。
アミグダリンは杏の他、ウメ、モモ、スモモ、
アーモンド (苦味種※2)、ビワなどのバラ科サクラ属植物の
未熟果実の種子にある仁にも多く含まれています。
アミグダリンそのものの錠剤と大量のビタミンCの服用により
シアン化物の毒性が強まり重篤な症状を引き起こした
事例も報告されています。
http://www.fsc.go.jp/.../foodSafetyMa.../show/syu04470590149
なので、皆さん 「 杏の種 」 勿体ないと思いますが
これで、杏仁豆腐を 作らないで下さい。
香り付けに使用するなら、1個の半分程度にして下さい。
また、シロップ漬けでは、1瓶に 数個を入れる程度にして下さい。
あまり、多く入れると 逆に、臭いがきつくなるし、
毒性分が多くなる。
5月4日 0時から受付を開始した 杏の頒布会
お陰様で、沢山の方からのご依頼がありました。
有り難うございます。
こちらで、受注の処理を行い 発注の確認メールを発信しています。
ほとんど方からは、「 確認した 」とメールが返信されています。
中には、「 確認 」メールを発信していない方も居ます。
この状態では、「 ご依頼を聞いただけ! 」となり
こちらでは、収穫しても 「 発送が出来ません 」ので
必ず、「 確認 」メールを発信して下さい。
オマケ写真
今日は、早朝から断続的に雨が降っています。
自宅から見える里山 霧が
手前、下から伸びている枝は、杏です。
ハーコット杏
信山丸
この時期の 一雨一雨 降る度に 杏は太ります。
では、またね。